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都留市小水力発電所「元気くん」見学

山と合わせた新エネ巡り、

続いては都留市の小水力発電です。




111110huji1.jpg


※富士山3合目付近、沢沿いのブナの森。

富士山には中腹に川が一本もありません。
水は全て地下に浸透し、伏流水となって流れますが、

年に数回、大雨が降った時にはこのような沢沿いには水が流れるのです。
中腹は降水量が多く、霧も多く植生が豊かな森を育みます。


その水は山麓で湧き出て、川となり、下流へと流れていきます。






さて、水の豊かな国では、水が発電にも利用されている。

日本水力発電の利点としては、資源として水を利用し、
発電時にCO2を排出しない、クリーンなエネルギーです。


しかし、昭和30、40年代からあるような大型ダムなど、
大規模水力は、地形の改変を伴うなど、


自然環境への影響が大きく、導入できる場所もほとんどなくなり、
基本的に頭打ちの状態。


それに対して、用水路、中小河川などでは、大きな地形改変をせずに
小規模な発電施設が設置可能なのが小水力発電。


調査によると、小水力発電に適した場所は非常に多いものの、
利用はほとんどされてなく、導入余地が大きいため、これから伸びる分野の一つとのこと。






都留市が小水力発電を導入しているという話は以前から聞いていた。
8/5に、富士山周辺の山の帰り、時間があったので立ち寄った。




なんとその水力発電は市役所の敷地内にあった。
敷地内に用水路が通っていて
その水を利用している。


111110turu4.jpg


「元気くん1号」



と名付けられた、その水車は2006年完成。
直径6m、落差2m、最大出力は20kwh。



最大出力で通年発電した場合175,200kwhの発電量となるが、
平成20年度実績値で63,445kwh



kaz宅の太陽光発電の年間積算発電量の9.3倍。(三洋HIT5.0kw、2010年実績)
全電化でない、一般住宅13軒分の消費電力に相当する程度か。



この日はだいたい瞬間の発電量が10kw、
この数値から年間積算発電量を集計すると87,600kwh


平成20年度実績で63,445kwhから、瞬間発電量を算出すると平均7.2kwとなるから、
水量には多少増減があり、発電量も変わるのだろう。


ちなみに市役所の消費電力の約15%を賄っているとのこと。


建設費は約4300万円。
水車、発電機器などはドイツ製とのことだから、
国産で量産体制製が整えばもっと安価になるに違いない。





こちらは、その400m下流にある

「元気くん2号」

111110turu5.jpg


用水路の水は水車の羽根の下を流れるのではなく、
水車の上から水をかぶせて回している。


モニター数値では瞬間発電量は12kw前後を示していた。




発電の仕組みの表示もあった


111110turu6.jpg



直径3m、落差3.5m
最大出力19kw




こちらもドイツ製。ドイツやデンマークなど、
原子力に頼ろうとせず、自然エネルギー開発を進める、先進国では、
産業として成長分野なのだろう。





この水力発電だが、正確には新設ではなく、
「復活」させたという方が正しいようだ。


明治時代からの場所には「三の丸発電所」という70kw級の水力発電所があったが、
戦後の経済成長の影で火力発電、のちに原子力発電にとって代わられ廃止となったようだ。






考えて見れば、昔から日本の農村部にある、水車も、
水のエネルギーを、動力に変えて、脱穀や製粉など様々に利用されていたという。




秋田県にある有名な秘湯「鶴の湯温泉」でも、現社長が宿の再興をした時に
電気の通ってない、旅館で電気を得るため、水車で発電をしたという。


※ただし、現在は電線が通じている







111110turu7.jpg

※2010年10月に訪問した時に撮影。


鶴の湯温泉の水車も、原理は「元気くん2号」と同じ開放型上掛け式水車であることが分かる。




小水力発電は、水車など昔から利用されてた、
「自然の力を利用し、共存していく知恵」を


現在に合わせ、より発展させただけと言えるのかもしれない。




これからの将来、化石燃料は有限であり、
温暖化問題、資源エネルギー問題から、


原子力発電も、原発事故の影響、資源のウランも有限なこと、最終処分すら決まってないこと
で今後は、もう頼り続ける訳にはいかない。


水力発電は太陽光発電や風力発電ほど、発電量が大きく変動しないため、
一定の発電量を24時間、365日維持できる、ベースロード電源として有効とされる。


調査によると、日本の小水力発電の潜在資源としては1200万キロワットと、原発12基分に相当するらしい。



参考:マイクロ水力発電(Wikipedia)








市役所に隣接した場所には

「都留市エコハウス」


という建物があり、


小水力発電の説明の他に


OMソーラー(太陽熱利用)、太陽光発電、壁面緑化、薪ストーブ、雨水利用
活性炭ボード、県産木材、断熱、通風などの省エネ対策の展示があった。

111110turu1.jpg



太陽光発電は1kw程度と容量は少ないが、
より効率的な太陽熱利用がある。


実は、太陽のエネルギーは電気に変換すると、10~20%の効率しかないが
熱だと40%以上と効率が良い。


kaz宅は太陽光発電に関して、設計時に屋根形状から太陽光発電を念頭に入れ、
システム選びでも発電量にこだわったが、それ以外は、反省も多かった。


正直見て回ると、あちこちうらやましいが、まあ、
これからの家造りではエネルギー消費や、
環境性能はとても重要な項目なので参考になる。





直ぐ近くには富士急行線の谷村町駅があり、
ローカル線の面影いっぱいの駅風景が印象的だった。

111110turu2.jpg



観光がてらの環境学習としても、最適かもしれない。


参考:都留市役所 家中川小水力市民発電所


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コメント
多摩川にも
こんにちは~

小水力発電を多摩川沿いに沢山造ればそれなりに賄えるかもしれませんね。昔懐かしい水車のような造りにすれば観光地としても脚光を浴びそうです。

大きな発電ばかりに気をとられないで、こういった小規模発電はこれから重要視してゆくべきでしょうね。 

by: てばまる * 2011/11/14 10:33 * URL [ 編集] | page top↑
Re:
こんにちは~。

これからは大規模集約型の発電所よりも、小規模分散型+蓄電でしょうね。

ロスも少なくなるので、より省エネになると思います。

ただし電力網の強化、高性能化は必要でしょうね。いわゆるスマートグリッドと呼ばれる。
by: kaz * 2011/11/14 15:22 * URL [ 編集] | page top↑
タイミング良く昨夜、ニュースで小水力発電の特集をやってました。
それによると、設置したいという企業や市町村は多いみたいですが、「水利権」という法律上の問題があり、手続きをするのに長いと1年とかかかるらしくて、手続き自体も複雑だとか。。。 関連省庁では、このあたりの簡素化を進めているそうですが役所のやることですから時間が掛かりそうです・・・。

将来、戸建て住宅に小規模発電を義務つけるようになれば、ずいぶん電力網の強化、効率化も出来そうですね。
電気自動車の普及にも繋がるでしょう。
by: てばまる * 2011/11/15 10:08 * URL [ 編集] | page top↑
Re:
どうも、いつもコメントありがとうございます(^^;)


やっていたのですね。うーん、見たかった。。。普段余りテレビ見ないので。。。

「水利権」がどうも複雑とこちらもよく聞きます。これからこのあたりの簡素化が課題になりそうですね。


八ヶ岳の夏沢鉱泉、オーレン小屋などは上流過ぎて、水利権に関してはほとんど影響がないため、割合スムーズに設置出来たようです。

特に水力は出力の調節がしやすいのと、夜間でも発電するので、この先太陽光発電が大量に普及すると、出力変動に合わせたバッファー的な役割も期待できるようでよ。

※EUのスーパーグリッド構想ではノルウェィの水力にこの役割があるようです。
by: kaz * 2011/11/15 10:35 * URL [ 編集] | page top↑

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