スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-- : -- : -- | スポンサー広告 | page top↑

稚内メガソーラー見学

6月の記録ですが、その時は忙しくて
アップ出来なかったのですが、
かなり遅れてアップします。




道北は礼文島へ、取材に向かう途中。


前日までの仕事疲れで寝ていた機内だった。
起きてみると、青いオホーツク海に面した宗谷丘陵の緑の新緑がまぶしい。



直ぐに稚内市街の上空に差し掛かる。
港にフェリーターミナルに稚内ドーム防波堤

111105wakkanai1.jpg





郊外の丘にある牧場には白い風車が回っている。
風力発電だ。



空港に近づき、高度が下がると
キラリと光るパネルが並ぶ。


稚内メガソーラーだ。


NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術開発総合機構)の実証実験が行われていたと知っていたが
実物を見るのは初めてだ。

111105wakkanai2.jpg


温暖化問題と高山植物の取材がきっかけで、
自宅事務所に導入した太陽発電が発電を始めて2年


行く先々で太陽電池を見ると「どのくらい発電しているのかなあ」と
気にもなったりする。



その日は最終フェリーで島に行くだけなので
「そうだメガソーラーに行こう!」


と余った時間でレンタカーを借りてメガソーラーへ。
見学は通常、事前に申し込みをする必要があるとのことだが、


その日、たまたま、関心が高い一般の市民グループの見学が
あったため、幸運にも合流が許された。


特に3.11東日本大震災と、原発事故後は、
行政関係、地方議員、企業関係など広く


見学申し込みが急増しているとのこと。


原発被害の規模拡大と、エネルギー基本計画の見直しを受け
エネルギーシフトに伴う、再生可能エネルギーの拡大
は待ったなしの状態だからであろう。




稚内市は自然エネルギーに力を入れていている。



111105wakkanai4.jpg


主力は風力発電で合計74基 76355kw

太陽光発電はこのメガソーラーだけで5000kw

設備容量だけで風力は15倍。


設備利用率は太陽光発電の12%前後に対し、
風力は30~40%のことが多く、
日本海に面したこの地は風況もきっと良いから、


年間の発電量は30倍以上だろうかか?




それでもNEDOがこの地で太陽光発電の実証実験を行ったのは
日射しが短い冬が長く、雪も降るなど、

条件的に最も厳しいと想定された道北の自然環境下での太陽光発電の
データを得るためが一つの理由だったとのこと。



ちなみに比較対象の「最も適した場所」は山梨県北杜市のメガソーラーだ。


111105wakkanai6.jpg


中央自動車道、長坂IC付近にあり、
車内から確認することが出来る。






稚内メガソーラーの設備容量は5000kw
2006年から5年間の期間でデータ取得などを行い、現在は稚内市が管理しているという。

設備容量では単純にkazの太陽光発電システムの1000倍。
一般住宅用では平均は現在4kw程度とされているので1250倍

111105wakkanai5.jpg



パネルはしっかりとした架台に固定されているが、設置角度が深いものが多い。
太陽の角度は緯度が上がるほど低くなるため、それに合わせて角度を大きくするのだが、


ここでは当初の計画で45°が最適と思っていたが、
45°では前列のパネルの影の影響などもあり、


最も効率良く発電させるには、結局角度は30°が最適だったという。


111105wakkanai7.jpg



見慣れた形状のパネル。
kazと同じ三洋電機製のHITパネルだ。

111105wakkanai8.jpg


ただし出力は186wとのこと
2009年製のkazのは210w


そして現在は230wと
年々変換効率が向上している歴史が分かる

111105wakkanai9.jpg





稚内メガソーラーの設備でもう一つ特徴が蓄電設備。

1500kwhの容量があるNAS電池だろう。



111105wakkanai10.jpg

最初に出来たのは右側の建物で500kwh分。
その後技術の進歩とともに小型化が進み、左は1000kwh分という。




要するに大型の蓄電地で、
出力の変動が大きい自然エネルギーの系統安定化を目的に適している電池で、
300℃の高温で管理するという。


その代わりkwhあたりの単価は比較的安価とのこと。



参考:NAS電池(ウイキ辞書)



自然エネルギーは発電量が天気任せのため、出力の変動が大きい。
今後普及が進み、導入量が増えてくると蓄電設備が欠かせない。


これは2年間kazが太陽光発電に接して、感じていたことの一つだった。




説明を見ると

111105wakkanai12.jpg


明電舎の系統安定化装置と書かれている。



この図が分かりやすかった。

111105wakkanai13.jpg



要するに天気によって上下する太陽光発電の出力に合わせて、
NAS電池を充電したり、放電したりで、
発電所出力として一定に制御できるという。




再生可能エネルギーに懐疑的な意見ではまず、
発電コストの高さを指摘する意見がある。




しかし、これは2009年導入のkaz宅でも発電コストは1kwh=22円程度。


参考:2011年5月24日ブログ:太陽光発電の発電コストはすでに商用電力と同等



今は導入コストもさらに2割程度、下がり続けている。
今後普及が進むについて、ますます下がるだろうから、

コストは本質的な問題ではない。






次に、再生可能エネルギーが不安定だという意見がある。これはある意味正しい。



現在の導入量では問題になるないが、
今後導入量が10倍近く増えれば考えなければならない問題だという。
蓄電地はその答えとなろう。



その頃は技術も進み、スマートグリッドの電力網にはNAS電池。
一般住宅には、太陽光発電とリチウムイオン電池となろう。



再生可能エネルギーを頼れる電源にするための技術、
原発や化石燃料に依存しない将来につながっている。








さて、意外に感じた点が2つ。

一つが設備利用率。


これは2008年と2009年の実績から約11%とのこと。


これは日本の太陽光発電の一般的な設備利用率が11~14%程度で
稚内ではもっと低いと予測していたが、


聞いたところ、「予想外に良いことが分かった」とのこと。データを見たところ
さすがに1月~2月は6.4~2.6%と低めなものの


4月~8月は10.2~19.2%と良い数値を出していた。
気温が低く、風も吹く地であるため、パネルが冷やされて変換ロスも少ないのだろう。


北国や日本海側の多雪地でも、最初から諦めるのではなく
「実際に導入してみたら、意外と発電した」という意見も多いようだ。






2番目にに発電した電力の3割がロスするとこと。

これはパネルで発電した直流電力を100%として、
配線を通り、インバーターで交流に変換し、変圧器で電圧を上げて
高圧送電線に送るまで、NAS電池分も含めると最終的には70%に落ちるとのこと。



111105wakkanai14.jpg

※NEDO メガソーラープロジェクト 稚内サイトにおける実証研究 16ページより引用



一般住宅用の太陽光発電システムの場合、
配線も最小限で済むし、変圧器で電圧を上げる必要もない。


ロスはパワコンの直流→交流変換分を合わせて、せいぜい10%程度なので
効率が良い。

まず、一般住宅に太陽光発電システムを普及させ、


自家消費してもらい、余った電力を近隣で消費するという、
日本の太陽光発電事情はメガソーラーと異なり、



大規模な土地開発も必要ない。
地産地消で、優れた省エネ、創エネシステムと言えるのでは


と再認識させてくれた。




そもそも
メガソーラーとは簡単に言うと100万ワットの太陽光発電のこと。
100万ワット=1000キロワットとなるので


平均的な4キロワットの住宅用太陽光発電が250軒集まれば
メガソーラーと同じ規模になる。


25万世帯集まると、100万キロワットの原発1基分の設備容量となる。



参考資料:NEDO メガソーラープロジェクト 稚内サイトにおける実証研究








関連記事
スポンサーサイト

テーマ:太陽光発電 - ジャンル:ライフ

12 : 15 : 47 | 太陽光発電 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<電気ご使用量のお知らせ:11月 | ホーム | プリウス快適化>>
コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://araikazuya.blog97.fc2.com/tb.php/871-c6481a90
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |

プロフィール

kaz-arai

Author:kaz-arai
山岳、植物、自然科学、環境系の各種媒体を中心に、撮影、執筆をはじめ広く活動しています。
多摩丘陵の自然豊かな里山に住んでいます。
HP「新井和也フォトギャラリー」では作品を始め、出版物や機材装備インプレッションなども行っています。是非いらしてくださいね。

最新情報はFaceBookでも発信しています。ご気軽に申請どうぞ。

リンク

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最近の記事

カテゴリー

最近のコメント

月別アーカイブ

Amazon商品一覧【カテゴリ別】

オススメ新刊本

最近のトラックバック

小さな天気予報


-天気予報コム- -FC2-

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Twitter

ブログ内検索

RSSフィード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。