皇海山の取材の後、風邪気味で調子が良くないのですが、
なんとかアップします。
14日、体調が万全ではないものの、仕事の取材で筑波山へ。
個人的には3回目だ。
10時30分過ぎに山麓の神社から登り始める。
今回は白雲橋コースで女体山を目指す。
下部はスギ植林。
途中からスダジイなど常緑照葉樹にスギの巨木が混じる林相となった。

まばらに生えるスギの巨木、天然のものなのだろうか?
それとも古の人たちが植えたものなのだろうか?

太さから戦後の拡大造林期よりもずっと前であることは確実だ。
ひょっとしたら信仰の山で昔から人々との関わり合いが強かったのかもしれない。
山頂に近づくとボルダーが多くある。
きっと小川山だったら人気ルートになっていただろうと、
筑波山にあるのが惜しいくらい。
山頂付近の岩場
本格的な紅葉シーズンを前に、
咲く最後の山の花

ダイモンジソウ(ユキノシタ科)
山頂では残念ながら関東平野を一望する雄大な眺望はなし。
その後、男体山にも登った後、ケーブルカーで下山した。
前回5月の時は3.11の地震の影響で落石事故があり
登山道が閉鎖されていたが、今回は全て解除され、登山客も戻り始めていた。
スギの天然林だろうか。深い自然林の森が印象的だった。
さて、今回は、前回皇海山で気になった放射線に関して、
同行したライターのD助さんが線量計をゲットしたので、

調べながらいくことにした。やはり真実を知りたかっただ。
アプローチの車内でだいたいは0.1μSV程度。多摩地域と同じような値だ。
登山口となる観光案内所付近に駐車。
この付近も空間線量はほぼ同じ。
ところが、アスファルトの上では多摩地域とあまり変化がなかった線量だが、
森の中へ入ったとたんほぼ倍の0.2に上昇した。
谷筋の水が流れるような地形では地面付近で0.3μSV程度まで上昇。
山頂直下、岩場の基部の草地では地面近く
部分的に線量が高く0.5~0.6μSV程度まで上昇した。
しばらく観察していると、風が吹くと数値が下がる事が分かった。
やはり地面に放射性物質が吸着しているということか。
以前発表された
群馬県、栃木県のデータからも山の中腹を中心に、概して下界の平地よりも線量が高めだった。
多くの人が集まる
風が吹き抜け開けて展望がよい、女体山の山頂では0.1~0.2μSV程度だった。
あくまで専門家ではないので正確には判断出来ないものの
数時間程度の登山でなら大丈夫ではないだろうか?
しかし、人間が良くても、豊かな自然に生きる、
森の木々など植物やキノコ、昆虫、小動物までは分からない。
数時間の登山でならば問題はそれほど大きくないと思われるが、
山で暮らす植物、小動物など人間以外の生態系にとっては影響があるかもしれない。
山菜やキノコにしろ、森や自然の恵みを、我々は取り込んでいる。
植物を食べる、シカやイノシシまで放射性物資に対する正確な知識があるわけはない。
すでに栃木県や福島県など、狩猟をした野生のニホンジカから高濃度の放射性物質が検出されたという。
特にシカは全国的に増えすぎて食害など問題となり、
個体数調整の目的からも、野生のシカ肉は「ジビエ」として売り出している地域も多い。
今後、そのようなシカ肉が商品価値を失うとすれば、
ハンターの生業が失われ、生態系バランスの崩壊も加速すると考られ、ゆゆしき問題だ。
栃木県/生鳥獣(シカ)肉からの放射性物質の検出について※最高で2000ベクレルの放射性セシウムを検出とのこと。
と、表面的な空間線量だけでなく、その奧に潜む問題も山積みだ。
やはり、放射性物質はない方が良い。
原発事故の影響は計り知れない。
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