KAZも会員である日本高山植物保護協会の理事のNさんより
今年も長野県富士見町で行われる全日本アツモリソウ展について、千葉県の方から以下のような手紙が来たとのこと。

※登山用具店でのパンフより
日本高山植物保護協会 N様
新緑の美しい頃かと思います。いかがお過ごしでしょうか。
昨年は何度かお世話になり、大変ありがとうございました。特にアツモリソウをはじめとする希少な碓物の保護に関するお話をうかがえたことは、非常に意義深いものでした。
さて、そのアツモリソウについてですが、昨年のN様のお話の中にもありました長野県で、今年も「アツモリ草展」が開かれるとのこと。
実は先日私が都内の登山用品店に立ち寄ったところ、富士見町の観光パンフレットの中に案内が入っていたのです。内容は同封しましたものを御覧いただきたいのですが、これを読む限りいったいどこが「守る・育む」なのか全く理解できません。
どうみてもこれは山野草栽培の促進イベントです。多くの方々に自然保護と花を愛する心が広がることを願っています」と冒頭にうたっていながら、講演には自生地をいかにして保護するかといった、N様が取り組んでおられるような内容は含まれているように思われません。
さらに期間中には山野草の販売も行うとのこと。これには山野草の販売業者が関係していると推測されます。
これは例えるなら、タンチョウヅルの保護地のなかで町が後援してその飼い方の講習会を開き、そこにペットショップが出店して他の野鳥を販売するようなものではないでしょうか?
登山用品店でこの展示案内を見たときに、私のように山を歩いて自然の景色や花を見ることを楽しみにしている多くの一般ハイカーは違和感を覚えるはずです。
山野草の栽培愛好家を全て否定するつもりはありませんが、この展示を見てアツモリソウの美しさに魅入された人が是非手に入れたいと思い、インタ-ネットのオークションでそれを購入したとして、そのアツモリソウが他の絶滅寸前の自生地から盗掘されたものではないという保障はどこにもないように思うのです。
ですから、このようなイベントは開催地である富士見町ばかりではなく、全国的に自生地のアツモリソウをもさらに減少させる結果を生みかねないと私は危倶するのです。
千葉県より、花と自然を愛する一市民KAZが第1回の時は突撃取材を敢行して、会場まで見に行ったこともあります。会場では「商工観光課」との名前のバッチをつけた係の人が案内して、ホテイアツモリの鉢も売っていました。
その記事は「山と渓谷」「岳人」などに発表しました。
富士見町は少しは見直しなどしてくれたのでしょうか?
あれから4年たった訳ですが、昨年、入笠山へ登ったときに山小屋で訪ねたところ、まだ自生のホテイアツモリの株が発見されて、富士見町として厳重に保護管理するよう条例まで制定したとのこと。
それはそれで良いと思います。
しかし、こちらの案内パンフレットを見る限りは、イベント自体はそれほど変わっていないようにも思えます。
まず、大きな流れ、大前提として
アツモリソウなど希少植物は園芸的に売買するのではなく、あくまで自生地で国民の共有財産として楽しむものであるこの意味をもっと大事にして欲しいと願います。