本日の植物shot
タカネママコナ(ゴマノハグサ科ママコナ属)

山地から亜高山帯にかけての林縁や礫地に生える半寄生の1年草。
ママコナとは和名で継子菜とも飯子菜ともされますが、名の由来は継子に食べさせたい「まずい」菜との説が一つ。
別に花の下唇の模様を米に見立てたことから、とも言われていますが、
これはママコナでは盛り上がった部分が白色のため目立ちますが、タカネママコナは黄色のため目立たないようです。

ママコナは山地に生え花色は赤。
より標高が高い深山〜亜高山にはミヤマママコナが分布していて、割合分布が広く、アルプス、八ヶ岳など高山でも見ます。
タカネ〜と名が付きますが、ミヤマママコナよりさらに高標高に分布する訳ではなく、
長野、群馬、山梨、埼玉、栃木の限られた山域のみ分布がある絶滅危惧種です。

Special thanks:Mさん
関東、東海は嵐のような雷雨から明けました。
私事ですが本日は地鎮祭でした。

神事ではよく目にするのが、中央に祀られている木。
常緑の葉で全縁(葉の縁にギザギザがない)、枝の先端の芽はカギ状に鋭く尖ります。
サカキ(ツバキ科サカキ属)で別名マサカキ.

関東以西の照葉樹林内に自生する高木とのこと。
一方、用意されている玉串の枝を見ると、先端はサカキ同様、カギ状に鋭く尖ってるものの
鋸歯(葉の縁にギザギザ)があります。

※写真は捧げ終わった後、地面に植えられた時に撮影。
あれ、ヒサカキでは?と思い、終わった後に聞いてみたところ、やはりヒサカキでした。
KAZの住んでいる多摩丘陵にはヒサカキ(ツバキ科ヒサカキ属)は腐るほど多く、花が咲く春先、3月下旬には森の中あちらこちらで臭いが漂います。

撮影=長沼公園、3月下旬
サカキは関東以西に自生しているとのことですが、
分布の中心は西日本のため、
このあたりでは点在する程度で、あまり多くないようです。
KAZもあまり見る機会がありません。
神社では神事に使うためか意図して植えて残しているようです。
社のある場所はやや山地に近いためか、サカキも植えられているものの、
育ちがあまり良くないため、玉串の分まで枝をとると1年で木が丸坊主になってしまうからとのことでした。
サカキにあらずとの意味の「非榊」と書きますが、
関東以北などサカキの少ない地域では、このようにヒサカキが代用されるケースも多いとのことでした。
ところで、単に葉の形から代用と考えるとタブノキやアカガシなど
全縁の常緑樹はほかに沢山あるのですが、
共通しているのは枝先の新芽

このカギ状に何かの意味があるのでしょう。
※写真はヒサカキです。
雨続きの日々が続くなか
起きると、久々の晴れ間。
想定外だったため、近場の山へ。
涼しげな滝の流れと苔むした岩。

足下に咲く小さな花
トンボソウ(ラン科トンボソウ属)

開花期にしっかり観察したのは初めて。
高さは15cmくらいと小さいが、まれに35cmくらいと大きくなるものもある。
花はトンボに見立てたというには小さくて地味な印象。

このトンボソウ、山地の林内から草原まで生えるという。
本州中部とあるアツモリソウの保護地では
長年の観察から、
ラン科植物の発芽に欠かせない土中の共生菌との関係で
アツモリソウと相性が良いという。
今、この山ではスギ植林となりアツモリソウなど望むべくもないが、
かつてはひょとしてアツモリソウもあったのかもしれない。
シロバナイナモリソウ(アカネ科)

全体的には終わりに近かった。
午後になると雲が出はじめ曇りがちに…。

見上げると上空にはわずかながら青空があった。
束の間の晴れ間に。。
もう夏も終わりなの?
という今日この頃の陽気、
昨日も、本日も、冷たい雨。
来週も雨がちという。
冷房需要で電力を使わなくてすむじゃん、という気もするが
やはり山が悪天で計画が流れるのは、どことなく寂しい。
部屋のすぐ前に立つ木、エノキもしっとりと濡れていた。

ニレ科の高木で里山に普通に見かける。河岸段丘などやや湿った立地に多いようだ。
また街道沿いの一里塚や村の境などにも植えられたという。
葉は国蝶オオムラサキのエサになるのでオオムラサキを保護していると地域ではエノキも大切にしているという。
この冷たい雨降りの中、窓越しに雨模様を眺めていると
羽根もすっかりと濡れたムクドリがやってきて枝に止まった。
熟し始めたエノキの果実がお目当てなのだ。
アオフタバラン

ラン科フタバラン属
本日初めて見た植物。スギ植林の林床で10個体くらいまとまって生えていたが花期はやや過ぎ気味が多かった。
この仲間は亜高山帯出てくるタカネフタバラン、ミヤマフタバラン、コフタバランが馴染み深い。本種はひょろひょろ背が高くだらしない印象だった。

とても暑い日、思わず近くの茶屋でビールを飲んだ。
本日は中央アルプスで撮影
今回メイン機となるフィルムカメラEOS1vの代わりに、首から下げるのはEOS 5D
フルサイズセンサーを搭載したカメラだ。購入した訳ではない。
ある事情からキャノンから借りた。

※これに関しては使用レポートを後ほどまとめます。
で、木曽駒ヶ岳はロープウェィ利用で手軽に高山へ行ける。
3年ぶりの中央アルプス。いくつか撮影したい対象もあり選んだが、千畳敷に着くとあいにくのガスと曇りのあいにくの天気。
まず中央アルプスの固有種ヒナウスユキソウの群落

こちらのヒメウスユキソウ。日本のウスユキソウ属のなかでも最も小振り。
通常ウスユキソウ属では中心部の頭花が1つあり、そのまわりに5〜8つくらいの頭花が囲っているのですが、

※ 参考、ハヤチネウスユキソウ
本種は頭花が多くて3〜4個。なかには2つという個体も。

ちなみに通常中心部から先に咲き、中心部が終わると周辺部が咲く。
小振りなのは風化されても養分に乏しい花崗岩だからでしょうか。
でも、白い花崗岩に群生する小型のウスユキソウもいい。

そして、沢筋で撮影した少し変わったアブラナ科の高山植物。ハクセンナズナ

一見アブラナ科ではなくゴマノハグサ科のように見える。
分布は比較的限られていて、本州では月山、飯豊山、鬼怒沼山、中央、南アルプスのみという。
尾瀬2日目。
前日は予報通り夕方は雷雨が来て豪雨となった。
そして本日も降ったり止んだりの天気。
スニーカーにジーンズ、ビニールポンチョ姿の人、浮かない表情
このような天気でもゴアテックスの雨具と靴、傘があれば、尾瀬の自然は楽しめますよ。
ニッコウキスゲは中田代周辺で割と多く

雨にしっとりと濡れた木道沿いにはキンコウカが咲き

池糖にはヒツジグサが咲く季節

本日初めて見る植物
コアニチドリ(ラン科ヒナラン属)

花の大きさは0.8cmと小さい
花後、花序の先端にむかごができるという。
このところの天気の傾向は西日本は猛暑だが、中部地方北部から東北南部にかけて前線の影響で不安定。
北アルプス方面へこだわらずに気分を変えて尾瀬へ
初めて大清水から入山した。標高差約600m、割と登りごたえがあった。いやむしろ鳩待峠や沼山峠がeasy過ぎると言う方が適切かもしれない。
ニッコウキスゲは今年はそれほど多く咲いていないという。

シカの食害と霜にやられたそうだ。
霜は自然現象だから仕方ないけど、シカ食害は仕方なくない。
多すぎるシカはなんとか駆除なりコントロールしなければ、多様性のある生態系は守れない。
初めて見る植物、ヒメザゼンソウ。早春に咲くザゼンソウに形は似るものの、大きさは1/3くらいとビックリするほど小さい。

初めてではないけどナガバノモウセンゴケ。

尾瀬やサロベツにのみ分布するモウセンゴケの仲間。
本日は神奈川県内にあるフウラン自生地へ。
着生ランの仲間であるフウランは、他の多くの着生ランと同様、樹齢が古い大木に多くつく傾向があり、社寺林に多い。
6〜7分咲きといった感じだった。

今年、静岡県内の自生地の株はつぼみで1個体だけ咲き始めていた株が、1週間後には終わっていたこともあり
土曜日に5分咲きとの情報を得ていたので、あまり期待はしていなかったが、満開まで達してなかった。
咲けば香りが漂うという。
香りするかな?
さすがにかなり上方離れていたのでわからない。
それともKAZの鼻が敏感ではないのか。。。
暑さ本番の初夏の1日。
本日見た植物
ヒメノヤガラ

ラン科ヒメノヤガラ属
常緑林の林床に生える腐性ラン。茎は高さ10〜20cmになり、小型の鱗片がある。高さ1mになるオニノヤガラとは別属
とても小さく目立ちにくい。
梅雨明けが近い蒸し暑い日、県内の海に近い常緑林のなかだった。
スタジイやタブノキなど薄暗い鬱蒼とした森のなか、
ヤブ蚊が飛ぶ。虫除けスプレーに蚊取り線香をたいて観察していると、サガミランモドキも咲き始めていた。
案内してくれたYさん、Aさん、ありがとうございました。
撮影:神奈川県